導入|緑化・造園業界で専門性を高めたい方へ
造園業の社長さん・現場の方、こんな悩みありませんか?
- 「自治体や施設から樹木の診断案件を任されたいが、専門資格を持つ人材がいない」
- 「樹木医という資格は知っているが、どうやって取るのか、何年かかるのか分からない」
- 「受験には実務経験が必要らしいが、自分の経歴で対象になるのか判断できない」
- 「研修や登録にかなり費用がかかると聞いて、踏み出せずにいる」
樹木医は、造園・緑化業界において樹木の診断・治療・保護管理の専門性を公的に証明する資格です。街路樹や公園樹、天然記念物の名木、神社仏閣の古木まで、「枯れかけている木を診て、活かす」専門家として、自治体や施設管理者からの信頼を集める存在になります。
しかし、受験までに長い実務経験が必要なこと、選抜試験から研修・認定まで複数の関門があることから、制度の全体像が分からず足踏みしている人が少なくありません。
結論から言うと、樹木医は受験ルート・選抜試験・研修・認定登録という流れを正しく整理すれば、計画的に目指せる資格です。本記事では、資格の概要から受験資格・試験・費用・取得後のメリットまで、実務で使える形で整理しました
本記事は、樹木医を目指す方の保存版ロードマップとして、また造園会社の経営者が「自社で樹木医を育てる・採用する」判断材料としてご活用ください。
💡 時間がない方は、本記事末尾でご紹介するAIライティングツールの活用も検討してみてください。1記事30分で書ける仕組みが手に入ります。
樹木医とは|資格の概要と社会的役割

樹木医は、一般財団法人 日本緑化センターが認定する資格で、樹木の健康状態を診断し、治療・保護・管理を行う専門家です。
制度は1991年度に創設され、林野庁の支援のもとでスタートしました。以来、全国で多くの樹木医が認定され、地域の緑を守る役割を担っています。
樹木医の主な仕事
| # | 領域 | 具体的な業務 |
|---|---|---|
| ① | 樹木の診断 | 衰弱・腐朽・病虫害の有無を調べ、健康状態を評価する |
| ② | 治療・外科処置 | 腐朽部の処理、空洞の充填、土壌改良などの処置 |
| ③ | 保護・管理の助言 | 街路樹・公園樹・庭園樹の維持管理計画の提案 |
| ④ | 名木・天然記念物の保全 | 神社仏閣の古木、文化財指定樹木の保護 |
| ⑤ | 後継樹の育成・指導 | 後継樹の養成、地域への技術指導・普及啓発 |
ただ木を植える・剪定するのとは、役割が違うんですね
その通りです。樹木医は『木を診て、活かす』専門家。剪定や植栽が『施工』なら、樹木医は『診断と治療』。医師が人を診るのと同じ立ち位置だと考えると分かりやすいです
誰が樹木医を必要としているか
樹木医の依頼元は、個人の庭木より公共・施設の樹木が中心です。
- 地方自治体:街路樹・公園樹の安全管理、倒木リスク評価
- 学校・寺社・企業:敷地内の名木やシンボルツリーの保全
- 文化財管理者:天然記念物・保存樹木の診断
- 造園会社・管理会社:受託している緑地の維持管理の専門的裏付け
近年は、街路樹の倒木事故やナラ枯れなどの病害が社会的な関心を集め、専門家による診断ニーズが高まっています。
樹木医になるには|認定までの3ステップ

樹木医の認定までは、大きく3つのステップに分かれます。
いきなり試験を受ければいいわけではないんですね
はい。①選抜試験 → ②研修 → ③認定・登録という3段階。とくに研修を受けるための『選抜試験』があるのが、樹木医制度の特徴です
ステップ① 樹木医研修受講者選抜試験
まず、樹木医研修を受けるための選抜試験を受験します。受験するには後述する実務経験などの要件を満たす必要があります。
ステップ② 樹木医研修の受講
選抜試験の合格者が、連続した日程で実施される樹木医研修を受講します。座学と実習で構成され、研修期間中にも筆記試験などの審査が行われます。
ステップ③ 認定・登録
研修と研修中の審査を経て樹木医として認定され、登録手続きを行うことで正式に「樹木医」を名乗れるようになります。
> 制度の運用は年度によって見直されることがあります。最新の実施要項・日程は、必ず一般財団法人 日本緑化センターの公式情報をご確認ください。
受験ルート|実務経験7年ルートと樹木医補ルート
樹木医研修受講者選抜試験を受験するには、実務経験などの要件を満たす必要があります。ルートは大きく2系統です。
ルートA|実務経験による受験
樹木の調査・研究・保護・管理・診断・治療等に関する業務経験が一定年数以上ある方は、選抜試験を受験できます。一般的な目安として7年以上の実務経験が求められるとされています。
対象となる経歴の例:
- 造園会社・緑化会社での樹木の維持管理業務
- 自治体・公社などでの公園緑地・街路樹の管理業務
- 樹木・林業・植物に関する研究・教育業務
7年って長いですね…経歴が当てはまるか不安です
業務内容が『樹木の保護管理』に該当するかは個別判断になります。自分の経歴が要件を満たすかは、申込前に必ず認定機関へ確認するのが安全です。剪定・植栽の現場経験も、内容によっては対象になり得ます
ルートB|樹木医補からの受験
樹木医補は、大学・短大・専門学校などで、日本緑化センターが認定する養成機関のカリキュラム(樹木・環境に関する科目)を修めた方が登録できる資格です。
樹木医補の登録者は、実務経験の必要年数が短縮され、より早く選抜試験に挑戦できる仕組みになっています。
| ルート | 主な対象 | 実務経験の目安 |
|---|---|---|
| ルートA(実務経験) | 造園・緑化・林業などの実務者 | 7年以上 |
| ルートB(樹木医補) | 認定養成機関のカリキュラム修了者 | 短縮(1年以上が目安) |
樹木医補ルートは、学生のうちから樹木医を見据えてキャリアを組みたい人に有利です。ただし必要年数や対象カリキュラムは制度改定の対象になり得るため、最新の要項確認は必須です
樹木医研修受講者選抜試験の概要

選抜試験は、樹木医研修を受講できる人を選ぶための試験です。受験者数に対して研修の受け入れ枠が限られているため、事実上の関門になります。
試験で問われる内容
選抜試験では、樹木や緑化に関する基礎的な知識を中心に、筆記形式で問われるのが一般的です。出題範囲の目安は次のとおりです。
| 分野 | 主な内容 |
|---|---|
| 樹木の生理・生態 | 樹木の成長、根・幹・葉の働き |
| 病虫害・腐朽 | 主要な樹木病害、害虫、腐朽のメカニズム |
| 土壌・環境 | 土壌の性質、生育環境、環境ストレス |
| 樹木の管理 | 剪定、移植、保護管理の基礎 |
| 関連法規・制度 | 緑地・樹木に関わる基礎的な制度 |
研修の前に、すでに筆記試験があるんですね
そうです。選抜試験は『研修についていける基礎力があるか』を見る関門。ここで樹木の生理・病虫害の基礎を固めておくと、その後の研修もスムーズになります
出題範囲・申込方法の確認先
選抜試験の出題範囲・申込期間・会場・受験料は年度ごとに公表されます。詳細は日本緑化センター 樹木医関連ページで最新の実施要項を確認してください。
樹木医研修と認定審査の中身
選抜試験の合格者は、樹木医研修を受講します。研修は樹木医制度の核心部分です。
研修の構成
研修は、連続した日程で実施される集中型が基本とされています。座学と実習を組み合わせ、現役の樹木医や専門家から実践的な内容を学びます。
| 区分 | 主な内容 |
|---|---|
| 座学 | 樹木の生理・病理、土壌、診断理論、関連法規、樹木医倫理 |
| 実習 | 樹木診断の実技、機器を用いた腐朽診断、土壌調査 |
| 研修中の審査 | 期間中の筆記試験・レポート等による評価 |
研修を受ければ、自動的に樹木医になれるんですか?
いいえ。研修期間中にも筆記試験などの審査があり、それを通過して初めて認定されます。研修は『受けて終わり』ではなく、最後まで評価が続くと考えてください
認定・登録
研修と研修中の審査をすべて通過すると、樹木医として認定されます。その後、登録手続きを行うことで「樹木医」として正式に活動できます。
樹木医の資格は登録後も一定期間ごとの更新が必要とされており、専門性を維持し続ける仕組みが設けられています。更新の要件・周期は公式情報で確認してください。
合格率と難易度
樹木医を目指すうえで気になるのが、選抜試験の難易度と最終的な認定までの通りやすさです。
難易度の特徴
樹木医制度の難易度は、「選抜試験」と「研修中の審査」の2段階で考えると整理しやすくなります。
- 選抜試験:研修の受け入れ枠に対して受験者が多く、倍率があるとされる。基礎知識をしっかり固めた人が有利
- 研修中の審査:研修まで進んだ人は基礎力がある層のため、研修内容を真剣に消化すれば通過は十分に狙える
やっぱり最初の選抜試験がいちばんの山なんですね
選抜試験が事実上の関門という理解で正しいです。逆に言えば、ここを突破すれば樹木医はかなり近づきます。樹木の生理・病虫害・土壌の基礎を、過去の出題傾向に沿って固めることが対策の中心になります
学習の目安
選抜試験に向けては、専門書・参考図書による基礎固めが王道です。造園・緑化の実務経験がある人は、現場知識と座学を結びつけながら学ぶと定着が早くなります。
- 樹木の生理・生態の基礎テキストを通読する
- 主要な樹木病害・害虫を体系的に整理する
- 土壌・環境ストレスの知識を補強する
- 公表されている出題範囲に沿って弱点をつぶす
※ 合格率・倍率の数値は年度によって変動します。最新の実績は日本緑化センターの公表情報をご確認ください。
費用|選抜試験・研修・登録・更新の総額目安

樹木医を目指すうえで、費用は事前に把握しておきたい重要ポイントです。樹木医制度は、選抜試験から研修・登録まで段階ごとに費用が発生します。
費用が発生する主なタイミング
| タイミング | 内容 |
|---|---|
| 選抜試験 | 受験料 |
| 樹木医研修 | 研修受講料(テキスト代等を含む場合あり) |
| 認定・登録 | 登録料 |
| 更新 | 一定期間ごとの更新手数料 |
| その他 | 研修期間中の交通費・宿泊費 |
いくつも費用がかかるんですね…全部でどれくらいになるんでしょう
研修受講料が費用の中心になります。連続日程の集中研修のため、受講料に加えて遠方の方は宿泊・交通費もまとまった額になります。総額は研修地や個人の状況で変わるため、ここでは『受講料が最大の項目』『遠方なら滞在費も計算に入れる』とだけ押さえてください
費用は会社の支援制度も視野に
樹木医は造園・緑化会社の事業価値を高める資格のため、会社が研修費用を支援するケースも見られます。社員が樹木医を目指す場合、受講料補助や合格祝金などの制度がないか、勤務先に確認してみる価値があります。
> 受験料・研修受講料・登録料・更新料の具体的な金額は年度によって改定されます。申込前に必ず日本緑化センターの公式情報で最新の金額を確認してください。
取得メリット|造園会社・個人それぞれの視点
樹木医の取得は、個人のキャリアと、造園・緑化会社の事業の双方に効果があります。
個人にとってのメリット
- 樹木の診断・治療の専門家として公的に認められる
- 街路樹・公園・名木など、専門性の高い案件に関われる
- 講演・指導・執筆など、活動の幅が広がる
- 独立・開業時の信用力が高まる
造園・緑化会社にとってのメリット
- 自治体・施設からの樹木診断案件を受託しやすくなる
- 「樹木医が在籍する会社」という専門性のブランドが生まれる
- 維持管理業務に診断という付加価値を載せられる
- 倒木リスク評価など、安全管理ニーズに応えられる
- 採用面で「専門性を学べる会社」としての魅力が高まる
会社にとっては、できる仕事の幅が広がる資格なんですね
樹木医がいることで『剪定・植栽の会社』から『樹木を診断・保全できる会社』へと位置づけが変わります。とくに公共案件では、専門資格者の在籍が信頼の決め手になる場面が多いです
注意点|資格は「仕事の入口」を広げるもの
樹木医を取得しても、それだけで自動的に依頼が舞い込むわけではありません。資格は『専門性の証明』であり、その専門性を地域や発注者に知ってもらう発信があって初めて、案件につながります。この点は後半で改めて触れます。
樹木医補・関連資格との比較
樹木や緑に関わる資格は複数あります。樹木医との位置づけを整理します。
| 資格 | 区分 | 主な役割 | 取得難易度 |
|---|---|---|---|
| 樹木医 | 民間(日本緑化センター認定) | 樹木の診断・治療・保護管理 | 高 |
| 樹木医補 | 民間(日本緑化センター登録) | 樹木医を目指す前段階の資格 | 中(認定養成機関の修了が前提) |
| 1級造園施工管理技士 | 国家資格 | 造園工事の施工管理 | 中〜やや高 |
| 造園技能士 | 国家技能検定 | 造園の実技・職人技能の証明 | 中 |
| 街路樹剪定士 | 民間 | 街路樹剪定の専門技能 | 低〜中 |
| 自然再生士 | 民間 | 自然環境の保全・再生 | 中 |
樹木医補と樹木医は、どう使い分けるんですか?
樹木医補は『樹木医を目指す入口の資格』。学生や若手が先に取っておき、実務経験を積んで樹木医に進むイメージです。一方、1級造園施工管理技士は『施工管理』、樹木医は『診断・治療』と役割が異なります。両方を持つと、工事と診断の両面で評価される人材になれます
→ 造園分野の国家資格については、1級造園施工管理技士 完全ガイドもあわせてご覧ください。
よくある質問(FAQ)
Q1樹木医になるには何年かかりますか?
Q2実務経験がなくても樹木医になれますか?
Q3樹木医補とは何ですか?
Q4選抜試験はどんな内容ですか?
Q5研修はどれくらいの期間ですか?
Q6費用は全部でいくらかかりますか?
Q7樹木医の資格に更新はありますか?
Q8樹木医はどんな仕事の依頼が多いですか?
Q9造園会社にとって樹木医を抱えるメリットは?
Q10樹木医を取れば仕事は増えますか?
まとめ|樹木医は「木を診て活かす」専門性の証明

樹木医は、樹木の診断・治療・保護管理を担う、緑化・造園分野の専門資格です。
- 認定機関は一般財団法人 日本緑化センター、制度創設は1991年度
- 認定までは①選抜試験 → ②研修 → ③認定・登録の3ステップ
- 受験には実務経験7年が目安、樹木医補ルートなら短縮される
- 選抜試験が事実上の関門、樹木の生理・病虫害・土壌の基礎固めが対策の中心
- 費用は研修受講料が中心、遠方なら滞在費も計算に入れる
- 取得で個人は専門家としての道が拓け、会社は診断案件の受託力とブランドが高まる
ステップが整理できると、目指せる資格に見えてきました
その通りです。樹木医は『剪定・植栽の会社』を『樹木を診断・保全できる会社』へ引き上げる資格。本記事のロードマップを保存版にして、計画的に挑戦してほしいと思います。最新の要項は必ず公式で確認してください
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参考資料・引用元
本記事で言及した内容の出典・参考リンクです。
2026年5月 更新
