「毎月通帳を見て一喜一憂するだけで、何を改善すればいいか分からない」
治療院オーナーの多くが経営の数字を感覚で把握しています。新患が来た、来なかった。今月は良かった、悪かった。でも、業界平均と比べて自院がどの位置にいるのか、改善ポイントは何なのか、明確に答えられる院長は少数派です。
うちの院、月商で見るしかなくて…他の数字とか追ったことないです
それは多くの治療院オーナーが同じ。でも月商だけ見てても改善ポイントが分からない。これから整理する5つの数字を毎月追えば、何を改善すべきかが見える。経営の景色が変わるよ
この記事では、整骨院・整体院・鍼灸院・カイロプラクティック・ストレッチ・マッサージ・スポーツ整体・美容鍼・産後骨盤の治療院系9業種オーナー向けに、経営で必ず追うべき5つの数字と業界平均、改善方法を体系的に整理します。
治療院オーナー、こんな経営の悩みありませんか?
経営について現場で感じている悩みです。
- 月商の浮き沈みが大きく、毎月不安
- 何を改善すれば月商が上がるのか分からない
- 業界平均と比べてうちの院がどの位置か分からない
- 新患は来てるはずなのに月商が伸びない
- 客単価を上げたいが値上げが怖い
- 自費メニューの売上比率を上げたい
- スタッフを雇うべきタイミングが分からない
- 利益が出てる気がしない
- 確定申告の数字を見ても活用方法が分からない
全部当てはまります…
治療院経営は感覚から数字への転換が必要。5つの数字を毎月見るだけで、何をすべきかが明確になる。今日それを整理しよう
経営の数字管理は難しくありません。エクセル1枚で十分です。重要なのは「何の数字を見るか」を間違えないことです。
なぜ治療院経営に数字管理が必要なのか
数字管理が経営に与えるインパクトを整理します。
数字管理しない院の典型パターン
- 毎月の通帳残高だけで判断
- 「今月は良かった/悪かった」を感覚で
- 業界平均を知らない
- 改善ポイントが分からない
- スタッフへの数字目標が出せない
- 値上げ・採用・物販導入の判断ができない
数字管理する院の特徴
- 月初に前月の5つの数字を集計
- 業界平均と比較して自院の弱点を特定
- 改善施策を1〜2個に絞って実施
- 翌月の数字変化で効果検証
- スタッフ全員に数字目標を共有
- 値上げ・採用等の経営判断を数字で決める
数字管理ってエクセルでできるんですか?
エクセル1枚で十分。会計ソフト連携や予約システム連携で自動化もできるけど、最初は手書きでも紙でもOK。大事なのは『毎月続けること』。3ヶ月続ければ景色が変わる
治療院オーナーが追うべき5つの数字|実装順に解説
毎月集計すべき5つの数字と、業界平均、改善方法を整理します。
数字1:新患数(月)
「今月、新しく来てくれた患者・お客様の人数」
業界平均(業種別)
| 業種 | 月の新患数(1人院) | 月の新患数(スタッフ複数) |
|---|---|---|
| 整骨院・接骨院 | 8〜15人 | 25〜50人 |
| 整体院 | 6〜12人 | 20〜40人 |
| 鍼灸院 | 4〜10人 | 15〜30人 |
| カイロプラクティック | 5〜10人 | 15〜35人 |
| ストレッチ専門店 | 10〜20人 | 30〜60人 |
| マッサージ・リラク | 15〜30人 | 80〜150人 |
| スポーツ整体 | 5〜10人 | 15〜30人 |
| 美容鍼 | 8〜15人 | 25〜50人 |
| 産後骨盤矯正 | 8〜15人 | 25〜45人 |
改善の方向性
- 業界平均を下回る → MEO対策・HP改修・チラシ配布
- 業界平均と同等 → 客単価UPに集中
- 業界平均を超える → 2回目来院率を上げる仕組みに投資
新患数が足りない院は、まずGoogleビジネスプロフィールを完璧に整える(写真30枚・口コミ獲得・週3回投稿)。これだけで月の新患が2〜5人増えます。
数字2:2回目来院率(%)
「初回来院した人のうち、2週間以内に2回目に来た人の割合」
業界平均(業種別)
| 業種 | 2回目来院率(理想) |
|---|---|
| 整骨院・接骨院 | 90%(理想・受傷直後) |
| 整体院 | 60〜80% |
| 鍼灸院 | 70〜80% |
| カイロプラクティック | 50〜70% |
| ストレッチ専門店 | 50〜70% |
| マッサージ・リラク | 40〜60% |
| スポーツ整体 | 60〜80% |
| 美容鍼 | 70〜80%(コース契約前提) |
| 産後骨盤矯正 | 90%(2週間以内・業界目安) |
改善の方向性
2回目来院率が低い院は新患を増やしてもザル。バケツの底に穴が空いた状態。
改善方法:
- 初回施術中に次回予約をその場で取る
- 施術後24時間以内にLINEフォロー
- 「次回までの過ごし方」を紙で渡す
- 2回目の予約を忘れている人に72時間以内にリマインド
2回目来院率を30%→60%に上げるだけで、月商は確実に倍になります。
数字3:客単価(円)
「1回の来院あたりに支払ってもらう平均金額」
業界平均(業種別)
| 業種 | 客単価レンジ | 業界平均 |
|---|---|---|
| 整骨院・接骨院 | ¥4,000〜¥8,000 | ¥6,000 |
| 整体院 | ¥5,000〜¥8,000 | ¥6,500 |
| 鍼灸院 | ¥5,000〜¥7,000 | ¥5,400 |
| カイロプラクティック | ¥5,000〜¥8,000 | ¥6,500 |
| ストレッチ専門店(60分) | ¥6,000〜¥9,000 | ¥7,500 |
| マッサージ・リラク(60分) | ¥2,980〜¥4,500 | ¥3,500 |
| スポーツ整体・パーソナル | ¥6,000〜¥10,000 | ¥8,000 |
| 美容鍼 | ¥8,000〜¥15,000 | ¥10,000 |
| 産後骨盤矯正 | ¥5,000〜¥9,000 | ¥7,000 |
改善の方向性
客単価UPは月商UPの最短ルート。新患を増やすより、既存客の単価を上げる方が10倍簡単。
改善方法:
- 自費メニューの導入・案内
- オプションメニュー(インソール・テーピング・物販)
- 回数券・コース化
- 上位メニューへの誘導(70分→90分等)
客単価¥5,000→¥6,000にできれば、同じ来院数でも月商が20%上がります。
数字4:月商(円)
「1ヶ月の総売上」
業界平均(業種別)
| 業種 | 1人運営の月商目安 | スタッフ複数の月商目安 |
|---|---|---|
| 整骨院 | 60〜130万円 | 200〜500万円 |
| 整体院 | 80〜150万円 | 250〜400万円 |
| 鍼灸院 | 50〜100万円 | 150〜300万円 |
| カイロプラクティック | 80〜120万円 | 200〜400万円 |
| ストレッチ専門店 | 60〜120万円 | 250〜500万円 |
| マッサージ・リラク | 60〜100万円 | 200〜500万円 |
| スポーツ整体 | 100〜160万円 | 200〜400万円 |
| 美容鍼 | 80〜150万円 | 200〜400万円 |
| 産後骨盤 | 80〜150万円 | 200〜400万円 |
改善の方向性
月商 = 新患数 × 2回目来院率 × 平均通院回数 × 客単価
月商を分解して、どの要素が業界平均を下回っているかを特定。要素別に改善する。
数字5:営業利益率(%)
「月商から経費を引いた利益が、月商に占める割合」
業界平均
| 業態 | 営業利益率(理想) | 業界実態 |
|---|---|---|
| 1人運営の整体院 | 30%超 | 25〜35% |
| 整骨院・接骨院 | 10〜15%(船井総研推奨) | 6〜12%(TKC全国会・経常) |
| スタッフ複数の中規模院 | 15〜25% | 10〜18% |
| FC加盟(ストレッチ・整体) | 5〜15% | 5〜10% |
改善の方向性
利益率が低い院は固定費が高すぎ。家賃・人件費・備品費を見直す。
改善方法:
- 家賃の見直し(月商の8〜10%が理想)
- 人件費の見直し(月商の35〜45%が理想)
- 物販クロスセル(利益率40〜50%)
- 物品の見直し(卸経由・まとめ買い)
5つの数字を改善する優先順位
業界平均と比べて自院の数字を分析した結果、どこから手をつけるかの判断軸です。
パターン1:新患は来てるが利益が出ない
→ 2回目来院率と客単価を改善 → LINE自動配信・自費メニュー導入
パターン2:新患が少ない
→ MEO・HPを改修 → Googleビジネスプロフィール完璧化
パターン3:月商は伸びてるが疲弊している
→ スタッフ採用のタイミング → 月商150万超えたら採用検討
パターン4:利益率が低い
→ 固定費の見直し+客単価UP → 家賃・人件費・物販を分析
パターン5:全体的に伸び悩み
→ 全5つの数字を3ヶ月集計 → 業界平均と比較して弱点特定
治療院経営の数字管理 やってはいけない5つのNG
NG1:感覚だけで経営
「今月は良かった」「悪かった」を体感で判断。改善ポイントが分からないまま、毎月不安。
NG2:月商だけ見る
月商が上がっても利益が出てなければ意味なし。5つの数字をセットで見る必要があります。
NG3:業界平均を知らない
自院の数字が良いのか悪いのか判断できない。業界平均を必ず把握してください。
NG4:数字をスタッフに共有しない
スタッフが目標数字を知らないと当事者意識が生まれない。月次でチーム共有してください。
NG5:改善施策を5個以上同時に実施
1〜2個に絞って3ヶ月集中。多すぎる施策は何が効いたか分からない。
数字管理のツール|エクセルから自動化まで
ステップ1:エクセル管理(初心者向け)
最初はエクセル1枚で十分です。
| 月 | 新患数 | 2回目来院率 | 平均来院回数 | 客単価 | 月商 | 月商-経費 | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1月 | 12 | 65% | 5.2 | ¥6,200 | ¥125万 | ¥38万 | 30.4% |
| 2月 | … | … | … | … | … | … | … |
毎月1日(前月分集計)に15分で完了します。
ステップ2:会計ソフト連携(中級)
freee・MFクラウド・弥生会計等の会計ソフト導入。
- 月商・経費・利益が自動算出
- 確定申告も連動
- 月¥3,000〜¥10,000の投資
ステップ3:予約システム連携(上級)
リピクル・カルテラス・治療院支援システム等。
- 新患数・リピート率・客単価が自動集計
- 顧客管理・予約管理も統合
- 月¥10,000〜¥30,000の投資
1人院ならエクセルで十分。スタッフ複数の中規模院は予約システム導入で時間効率UP。
治療院 経営の数字 よくある質問
Q15つの数字、毎月集計する時間がない
Q2業界平均より自院の数字が低い場合、どこから手をつけるべき?
Q3客単価を上げる王道は?
Q4スタッフを雇うべきタイミングは?
Q5物販を始めたいんですが何から?
Q6値上げのタイミングは?
Q7月商の浮き沈みを小さくするには?
Q8確定申告の数字を経営に活かすには?
Q9数字管理を学ぶおすすめの書籍・コンテンツは?
Q10数字管理を始めて何ヶ月で効果が出る?
まとめ|治療院経営は「5つの数字」で勝つ
治療院オーナーが押さえるべきポイントを整理します。
- 治療院経営は感覚から数字への転換が必要
- 毎月追うべき5つの数字:新患数 / 2回目来院率 / 客単価 / 月商 / 営業利益率
- 業界平均と比較して自院の弱点を特定
- 改善施策は1〜2個に絞って3ヶ月集中
- 月商だけ見ない・5つの数字セットで見る
- スタッフ全員に数字目標を共有
- エクセル1枚から始める・後で会計ソフト・予約システムに発展
- 3ヶ月で見方が分かる・6ヶ月で効果が出る・1年で景色が変わる
明日からエクセル1枚で5つの数字を集計してみます!
それが第一歩。3ヶ月続ければ業界平均との差が見える。6ヶ月続ければ改善ポイントが分かる。1年続ければ別の院になる
治療院系の集客全般については、以下の関連記事も参考にしてください。
- 治療院 集客 完全ガイド
- 整骨院 集客方法 完全ガイド
- 整体院 集客方法 完全ガイド
- 鍼灸院 集客方法 完全ガイド
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参考資料
2026年5月 更新
